住所/〒739-0588 広島県廿日市市宮島町3TEL/0829−44−0179 アクセス宮島口桟橋から宮島までフェリーで約10分桟橋より徒歩約15分宮島口桟橋まではJR山陽本線「宮島口」駅下車 徒歩約5分広島電鉄宮島線「広電宮島口」駅下車 徒歩すぐ広島岩国道路「廿日市」ICより約15分 駐車場/なし 拝観料/無料 境内自由
高野山真言宗。創建は不詳。中国四十九薬師霊場第22番札所、広島新四国八十八ヶ所霊場第1番札所。正しくは亀居山(ききょざん)放光院(ほうこういん)大願寺(だいがんじ)という。建仁年間(1201〜1203年)に僧了海によって再興されたと伝わる。また802年に空海が唐からの帰途、薬師如来の本尊を刻んで開基し、文治年間(1185〜1189年)に栄繁上人が再興したとも伝えられる。 1477年、火事で焼失した嚴島(いつくしま)神社の廻廊を当寺の覚尊上人が本願となって修復した。この頃、嚴島(いつくしま)神社を管轄していた神主家は勢力を失い、廻廊の修復もままならない状況で、見かねた覚尊上人が勧進によって人々から喜捨を集め、神社を復興したという。これより両社寺は強く結びつき、以降勧進行為による修理、造営が永続化されていき、やがてそれが特権化された。()
16世紀半ば以降は、外宮の再建、本殿の造営など、外宮および嚴島(いつくしま)神社を中心とした島内の寺社の修理、造営を管轄する役目を果たし、また千畳閣、五重塔、多宝塔などからなる厳島伽藍と呼ばれる島内の寺院建築群の中心的存在でもあった。そして今では、神仏分離令によって嚴島(いつくしま)神社から遷された厳島弁財天をはじめ、宮島に現存する仏像の中で最も古いとされる木造薬師如来像(重要文化財)、千畳閣の本尊だった木造釈迦如来坐像(重要文化財)、その両脇を守っていた阿難尊者像と迦葉尊者像(ともに重要文化財)、五重塔の本尊だった三尊像、多宝塔の本尊だった薬師如来像、護摩堂の本尊だった如意輪観世音菩薩などを収蔵することとなった。()
嚴島(いつくしま)神社に祀られている市杵島姫命は神仏習合時代には仏教の女神の弁才天と習合し、当寺と一体化して大伽藍を構成していた。神仏分離令により嚴島(いつくしま)神社から遷された八臂弁才天像は、相模国(鎌倉)の江ノ島、近江国(琵琶湖)の竹生島とともに、日本三大弁財天の一つである。()