真言宗智山派。本尊は阿弥陀如来。四国八十八ヶ所第５３番札所。
正しくは須賀山(すがざん)正智院(しょうちいん)圓明寺(えんみょうじ)という。()

７４９年に聖武天皇の勅願により、行基菩薩が本尊の阿弥陀如来像と脇侍の観世音菩薩像、勢至菩薩像を彫造、安置し、七堂伽藍を備えた大寺として建立したのが創建と伝わる。当時は和気浜の西山という海岸にあり、海岸山圓明密寺と称したという。()

その後、弘法大師が荒廃した諸堂を整備し再興したが、鎌倉時代に度重なる兵火で衰微、１６３３年に土地の豪族・須賀重久によって現在地に移され再興した。そして１６３６年に京都・御室の覚深法親王からの令旨により仁和寺の直末として再建され、寺号もそのとき現在のように改められている。
圓明寺はまた、聖母マリア像を浮き彫りにしたキリシタン灯籠があることでも知られる。()

（右上）納経所のまえに「朱印帳ひらく臘梅(ろうばい)匂ひけり／喜和子」の歌碑がある。()