高野山真言宗。正しくは亀光山(きこうざん)釈迦院(しゃかいん)金泉寺(こんせんじ)という。
四国八十八ヶ所第３番札所、阿波北嶺薬師霊場第９番札所。()

聖武天皇の勅願により行基菩薩が寺塔を建立し、「金光明寺」と命名したと伝えられる。
その後、弘仁年間（８１０〜８２４年）弘法大師が巡錫した際、水不足解消のため井戸を掘り、黄金井の霊水が湧出したことから寺号を金泉寺としたという。
また弘法大師を篤く信仰した亀山法皇は、各地の霊跡を巡拝し金泉寺にもしばらく滞在した。その際、京都の三十三間堂（蓮華王院）にならった堂舎を建立し、一千の千手観音像を祀って、背後の山を「亀山」と命名し、山号も「亀光山」と改めた。()

１１８５年の源平合戦の折は、源義経が屋島に向かう途中に金泉寺に立ち寄り、戦勝開運の祈願をしたと『源平盛衰記』に伝えられている。境内西隣にある「弁慶石」もその言い伝えの一つで、義経が弁慶の力試しに持ち上げさせたといわれている。()

（左上）黄金の井戸　この井戸に自分の顔が映れば長寿であると伝えられている。()