浄土宗西山禅林寺派。本尊は阿弥陀如来。 江戸時代には、洛陽四十八願所地蔵めぐり(京都四十八願寺)の第35番札所であった。札所本尊は枕反地蔵(立江地蔵)。 永正年間(1504〜1520年)初めに忍想上人により綾小路通室町西入善長寺町に創建され、1591年に豊臣秀吉の命で現在地に移転、徳川家康上洛の折りの定宿であった。
開創時には境内に鎮守社として福知山市三和町の大原神社が勧請された。この大原神社の大原大明神は「くさ(瘡、湿疹)」の平癒にご利益があるとされ、瘡神さんと称して信仰された。瘡神は感染力、致死率の高い伝染病・天然痘を意味する。このため、立江地蔵尊も「くさよけ(瘡除け)」の信仰を集めた。また四国八十八ヶ所第19番札所徳島・立江寺の本尊・立江地蔵菩薩像の分身とも伝わる。
善長寺の山号は、この大原神社に因み大原山になっている。なお、善長寺の旧地には善長寺町の町名が残り、大原神社はいまも祀られている。
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