天台宗。山号は小塩山。西国薬師四十九霊場第42番札所。 歌僧の西行がこの寺で出家したと伝えられ、西行法師が自ら植えたといわれる八重桜「西行桜」があることから、「花の寺」として親しまれるようになった。寺伝によれば、679年に役小角が天武天皇の勅により創建し、その後791年に伝教大師(最澄)が桓武天皇の勅により再建したと伝えられている。当初、大原寺と呼ばれていたが、仁寿年間(851〜854年)に仏陀上人が文徳天皇の帰依を得て伽藍を建立し、寺号を大原院勝持寺と改めたといわれている。
瑠璃光殿には、本尊の薬師如来坐像(重要文化財)のほか、1285年に慶秀らが造立したとの銘がある金剛力士立像(重要文化財)など、貴重な文化財を蔵している。境内には、多くの桜が植えられ、満開時には、寺が花の中に埋もれているかのように見える。鐘楼の東の西行桜は、現在三代目である。
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