日蓮宗。山号は正久山。忍者寺と呼ばれる（登録商標）。加賀百万石祈願所。
加賀初代藩主前田利家が金沢に入城して間もない頃に政治の理念を日蓮宗・法華経の中道精神に求めて建立した。その後、三代藩主の利常が１６４３年現在地に移築した。()

この頃は徳川幕府が名実ともに日本全国を統一するため、ささいなことを理由に多くの諸大名を取り潰したころである。利常は徳川家から嫁を迎え、母親を人質に出し、鼻毛を伸ばして馬鹿殿様を演じ、謀反などとんでもないと幕府を安心させる。その一方で多くの武士が起居できる寺院群を現在の寺町に新築した。その中心に監視所の役割を持つ当山を建立した。()

見上げるような屋根、望楼、多くの隠し階段、切腹の間など、種々の仕掛けがあるので「忍者寺」とも呼ばれている。()