御祭神は彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、鵜草葦不合尊(うがやふきあえずのみこと)、豊玉姫尊(とよたまひめのみこと)。
創建は奈良時代７６９年と伝わる。
鮭神社とは全国的にも珍しい名前の神社で、海に帰られた豊玉姫尊(とよたまひめのみこと)が恋しい夫や愛しい息子に対し、使いとして鮭に便りを託したと伝えられており、この神社周辺（嘉麻川）に鮭が上ってくれば豊作として五穀豊穣や無病息災を喜び、もしこれを途中で捕まえたり食べたりすれば災難にあうと古くから言い伝えられており、そうしたことからこの地域の人々は古来より遠賀川の上流域に位置する嘉麻川を遡上する鮭については食べないという風習がある。()

古老の話では昭和の初め頃までは鮭が遡上していたということで、いったんは途絶えていたものの、１９７８年（昭和５３年）１２月に数十年来遡上していなかった鮭が遠賀川の下流で捕獲され、以来ほぼ毎年のように遡上が確認されるようになった。
毎年１２月１３日の献鮭祭当日は、氏子、地域住民はもちろん、水産業関係者等も一同に参拝し、遡上してきた鮭を鮭塚に奉納している。
なお境内には鎌倉時代に植樹されたといわれる嘉麻市指定天然記念物の「夫婦楠」があり、また鮭の遡上は産卵を伴うことから、縁結びや夫婦円満、子宝に恵まれるとの御利益があるといわれている。()