四国八十八ヶ所霊場
 古来、四国は国の中心地から遠く離れた地であり、様々な修行の場であった。讃岐で生まれた弘法大師もたびたびこの地で修行をし、八十八ヶ所の寺院などを選び四国八十八ヶ所霊場を開創したと伝えられる。その弘法大師の御跡である八十八ヶ所霊場を巡礼することが遍路である。
詳しくは ⇒「四国八十八ヶ所霊場会」の公式サイトまで

 四国八十八ヶ所では、本堂のほかに弘法大師(空海)を祀る大師堂が必ずあり、遍路の際には本堂と共に大師堂にも参拝する。
参拝は本堂の前で納め札を納め読経をしたあとに、同じように大師堂の前でもお参りし、その後に納経所で納経帳などに朱印をしてもらうのが一般的である。

 札所を巡礼することを「打つ」という。これは自分の名前を書いた木札をお寺に打ち付けていたことに由来する(現在は納札)。一番札所より始めて八十八番札所まで番号順に巡ることを「順打ち」、反対が「逆打ち」と言う。1回の「逆打ち」は「順打ち」3回分のご利益があると言われているが、「逆打ち」を一番最初に行ったのは伊予の国の衛門三郎と言われている。彼は弘法大師に会いたい一心で霊場を逆から回った。すべての霊場を一遍に打ち上げることを「通し打ち」、適当に区間を区切って打つのを「区切り打ち」という。巡礼は必ずしも「順打ち」する必要はなく、また「通し打ち」をしなければならない理由もない。また「一国参り」といって一つの県を一国にして回ることもある。