正しくは福聚山(ふくじゅさん)慈眼寺(じげんじ)という。曹洞宗。河内西国三十三箇所特別客番。
天平勝宝年間（７４９〜７５７年）大仏開眼のため来朝した婆羅門僧正が「野崎の地は釈迦が初めて仏法を説いた鹿野苑(ハラナ)によく似ている」と説き、行基が観音菩薩を安置したのが始まりと伝えられる。
藤原時代末（８９４〜１１８５年）、淀川右岸に住む江口の君が、長の病を観音様に治して頂いたとして寺を再興した。永仁年間（１２９３〜１２９８年）に入蓮僧正が秦氏の協力で大修復したが、永禄の乱（１５６９年）で寺のほとんどが焼失した。その後１６１６年青厳和尚が復興、元禄宝永（１６８８〜１７１０年）の頃に「のざきまいり」が盛んになるにつれ、寺も栄え現在に至る。()

（左上）本堂　１９５０年、１９世尾瀧一峰和尚が河内一円を托鉢して得た浄財により、日下大龍寺観音堂を譲り受け解体移築したもの。()

（左上）江口の君堂　本堂の隣にあり中興の祖・江口の君を祀る。女性を守る仏様と言われ、縁結び・安産・子授け・婦人病などに悩むあらゆる女性を守ると言う。()

（右上）南條神社　ご祭神は牛頭天王(ごずてんのう)・素盞嗚尊(すさのおのみこと)。