浄土宗系単立寺院。正式名は善気山(ぜんきさん)法然院萬無教寺(ばんぶきょうじ)。
鎌倉時代初め、法然が弟子住蓮・安楽とともに六時礼讃を勤めた草庵が始まり。１２０６年１２月、後鳥羽上皇の熊野御幸の留守中に、院の女房松虫・鈴虫が安楽・住蓮を慕って出家し上皇の逆鱗に触れるという事件が生じ、法然は讃岐国へ流罪、安楽・住蓮は死罪となった（承元(じょうげん)の法難）。
そしてその後草庵は久しく荒廃することとなったが、１６８０年、知恩院第３８世萬無和尚は、元祖法然上人ゆかりの地に念佛道場を建立することを発願し、弟子の忍澂和尚によって、現在の伽藍の基礎が築かれた。
浄土宗内の独立した一本山であったが、１９５３年浄土宗より独立した。()

（左上）白砂壇(びゃくさだん)　山門を入るとすぐ両側に白い盛り砂がある。水を表わす砂壇の間を通ることは、心身を清めて浄域に入ることを意味している。()